【CCS †裏† Advent Calendar 2017】誰も得しないこまつなのスーパークソ譜面教室
この記事はCCS †裏† Advent Calendar 2017の記事です。
adventar.org
今回のテーマは「クソ譜面」である。誰が見たがるのだろうかこんな記事…。
1.導入
まず音楽ゲームについて、
音楽に合わせてプレイヤーがアクションをとる(画面で指示されたボタンを押す、ステップを踏む、楽器を模したコントローラを操作するなど)ことで進行するタイプのゲーム。
その名のとおり、音楽に合わせてアクションを取るゲームである。これについての説明は省くとしよう。
次に音楽ゲームで用いられる「「糞譜面」」とは何なのか。こちらをご覧頂こう。
ここに記載されている通り、楽しむのを前提としていない譜面につけられる、不名誉な呼称なのである。
ただし注意していただきたい点が一つある。
ネタ譜面とクソ譜面は似て非なるものであるという点である。
本記事ではクソ譜面の説明と紹介をしていこうと思う。
しかし、クソ譜面を語ることによって我々に一体何ができるのだろうか…。
こうしている間にもクソ譜面による死者は後を絶たない。
1度生まれてしまったクソ譜面に対して、
我々は楽曲の命を救うすべを持っていない。
ならばせめてその語り部となって、その悲劇を後世に伝えていこう。
その楽曲が生きた証を、この世につなぎとめるために…。
そしてたとえ叶わぬ願いだとしても、もう二度と同じ過ちが繰り返されぬように。
そんなあえかな決意とともに、2017年のCCS Advent Calenderはスタートした。
2.クソ譜面の定義
クソ譜面の原因となる要素はいくつか存在する。例えば、
などが挙げられる。
それでは一つずつ説明していこう。
そもそもソフランとはなんぞや?という人はこちらをどうぞ。
その「ソフラン」という語源となった楽曲が「SOFT LANDING ON THE BODY」という楽曲の譜面である。
この曲、なんとBPMは驚異の【80 ~ 318】。
『スピリチュアル』というジャンル名にあやかって、ゲーム上でも『スピリチュアル』な仕掛けを施してみました。
-楽曲コメントより
と、言ってることはかっこいいが40小節目でいきなりBPMが318に跳ね上がり、41小節目には80へとスピードダウンするという、文字通りソフトランディングするかのような仕掛けを施していたのだ。このあんまりな仕掛けに当時のプレイヤーは唖然となった。これに味を占めたのか、後のコンポーザー達は極悪譜面のスパイスとして、度々このアイディアがインスパイアするようになったとかしなかったとか。
SOFT LANDING ON THE BODYとは (ソフトランディングオンザバディとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
これを封切りに、各音ゲーの譜面は極悪非道の一途を辿ることとなる。
その最終到達とも言える譜面がこちら。
また、ソフランに関連した種類として「停止」がある。その名のとおり譜面が停止する。これに関してはソフランに比べて最近増えてきた傾向があるが、主にDDRで使われる譜面ギミックである。
初出はDDR5thMix。49秒~51秒あたりに注目。
コンボカットを誘発しやすく、ソフランと同じくらい嫌われている。(うまく使えばかっこいいギミックになると思うのだが…)
極めすぎるとこうなる。
停止44回。アホでは?(なおこれより多い停止も存在する)
それでは次。
- 高密度
これは言うまでもない、ただノーツを置きまくった譜面が相当する。
これはCS版(家庭用)IIdxであるがこんなのがACに来たら世界の終焉を意味する。
overjoyである。誰が得するのか。(BMSoverjoyくらいでは)
ところで最近天下一音ゲ祭が行われているのをご存知だろうか。
いわゆる音ゲーのNo.1を決める大会だが、その予選曲として設定された
怒槌
をご存知だろうか。なんとこの楽曲、天下一音ゲ祭の開催する機種全てにおいて最多ノーツ数を更新してしまったのである。
ただの豆知識である。
- 押しづらい配置・認識しづらい配置
これについてはいくつか種類が存在する。
- 縦連(連続して同じボタンを叩き続けるようなもの)
- 多重階段(同時押しの連続階段)
- ロング拘束(ロングノーツを押しながら様々なトリルや階段を処理すること)
- 長いトリル(ミスが誘発されやすい)
- 画面が回転しているのにも関わらずノーツが降ってくる(SDVX、アホ
などなど、上げるとキリがない。
だが大半は自分の実力を上げていけば押せるようになる配置が大半である。
ただ実力を上げても押せないような配置の譜面がよくあるので注意が必要だ。
最後にこちらの譜面を見て欲しい。
これは家庭用に収録されている「クラシック8」というジャンルの楽曲である。
最後まで見た人はわかるであろうが、どう見ても人間が押せる配置じゃない縦連や階段、乱打がソフランと兼ね合わせて大量に含まれており、どうみても人間のやるものじゃないことがわかる。
なお、この曲、ACの機械自体にはデータは存在している。しかし、譜面を見てわかるとおり、「筐体を壊しかねない」譜面なため、ACで遊ぶことは不可能である(じゃあなぜCSで入れたという話だが)。
最後に
冒頭の問いに戻ろう。
クソ譜面を語ることによって、我々に何ができるのか。
ーこの記事を書き終えて、わかったことが一つある。
それは、我々はクソ譜面と共に生き、ここまで来れたということだ。
クソ譜面のおかげで今の音ゲーが存在していると言っても過言ではない。
しかし本来クソ譜面は生まれてはいけないものである。
だが、クソ譜面は多くの批評を受けるためにたくさんのプレイヤーにプレーされる。
誰からも愛されない?本当にそうだろうか。
現にこうして語ることができている。
誰からも愛されない悲しい命を、
我々は愛することができる。
そのことがクソ譜面にとって、その楽曲にとってわずかな救いとなるならば今度こそ胸を張って言おう。
クソ譜面を、語ろう。
選曲画面で常闇に怯える、まだ見ぬ友の手を取るために。
「さあ、お前のクソ譜面を、数えろ!」
~THE END~